「僕は、あなたにはできないことができる。」

学生時代3年間 カウンターバーでアルバイトをしていました。郊外のカウンターバーで、 常連のお客でもっているような不思議な空間でした。そこにほぼ毎日女性を連れて飲みに来るお客がいました。年齢は30代前半、それほど背は高くなく、顔も普通。ただ違っていたのは、とにかくいろいろな2-3週間ごとに、違う女性を連れて飲みに来られます。私が知っているだけで40-50人以上の違う女性とです。”なぜこの男性はコレほどもてるんだろう?”とても不思議で、その方の行動や言葉をよく観察していましたが、答えが見つかりません。 とうとうある日、めづらしく一人で飲んでいる男性に聞くことができました。「すいません、教えてください。どうしたらお客様みたいにもてるようになれるんですか?」すると その男性はこういったんです。

「僕は、あなたにはできないことができるからだよ」 「え?私にできないこと?」

 「それは、なんですか?」「僕が 君に教えたら君はそれをかならずやる自信はあるかい?」 怖いもの知らずの私は「絶対できます。だから教えてください」と答えました。

彼は笑いながら、「では教えよう、僕は今日初めてあった女性に、今日一緒に寝てくれませんか?と言えるんだ。君にそれができるかな?」と言いました。答えを聞いた瞬間なんだかとてもがっかりしました。できるできないかの前に そんなことはしたくないと答えました。

「だから僕は、あなたにはできないことができる。と言っただろう」確かにかれは、当時保険会社のトップ営業マンでした。彼の持論は、人が言えないことを言えるからおれは常にトップなんだと話してくれました。 私が卒業して最初に営業マンになろうと考えたのは、こんなエピソードもすこし関係しているのかもしれません。

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